占いを長年していると不思議な体験をすることがある。
電話の声で名前を言い当てたことがある。
正確に言えば、当たってしまったのである。
その時の会話を再現してみたい。
「もしもし、占いの祐碩先生でしょうか?」
「はい祐碩ですが…。佐藤さん(※仮名)ですね?」
「えっ!?どうして私が佐藤ということがわかったんですか?」
「佐藤恵子さんですよね?」
「ええ、そうですが…。名字だけではなく、どうして声を聞いただけで名前までわかるんですか!?こんなに分かるとは驚きです!」
どんなに当たる占い師がいたとしても、声を聞いただけで、フルネームをズバリ言い当てることは不可能である。
これには、訳がある。
すべては私の勘違いなのである。
以前占った同姓同名の人の声とそっくりだったので、その人だと思って間違って言った名前が当たってしまったのである。
声でフルネームを言い当てたのではなく、当たってしまっただけのである。
名前と声がそっくりな人がたまたまいたから、こんな不思議な体験をさせてもらえた。
もちろん、その人には正直に“種明かし”をした。