幸福な人生を歩むには・・
(一)全人類が人生の目的を幸福におく理由
全人類が人生の目的を幸福におく理由について考察してみたいと思います。全ての人が幸福を追い求める人生を欲しています。これには誰も反論がないと思います。ところが、それを達成する生き方については様々な考え方があります。
人間は誰しも心と体の二面性があります。しかし、ここで人間的価値がどこで決定するかというと、心です。これが行動する体の原因であり根本だからです。
心が善であれば善なる行動を表し、悪なる心の持ち主であれば悪なる行いを表現してしまうでしょう。このことから人の価値は行いの根である心によって決める事ができます。
こ の善悪の根本原因に値する心は、三つの機能を持っています。一つ目が感情です。ここでは略して「情」とします。次ぎの二つ目が、知的能力の「知性」です。 思考し計算もします。最後の三番目が、人は考えた事を形にしようと意図、意識し行動で現実化しようとします。これが「意欲性」という「意(志)」です。
人 はこの三つ心を持ってまず、「情」から心がスターとします。この情・及び心情というものは常に「喜び」を得たいという欲望を追い求めるような性質を持って います。そしてこの情は、その実現を更に求めようとすると「喜びが何で得られるかと言う目的」を思考するように次に知的部分の心的機能が働きだします。そ の結論でこれを成すことで喜びが得られるという方向と目的が決まると、最後に「意欲性」=「実現欲」が働き、いよいよ体に展化して行動で目的の実現に走り ます。そこで目的が実体化して形になると、心の刺激を受けて満足し求めた喜びをつかみ、そこで喜びと幸せな感情を満足させるのです。
以上から、人が人生の目的にする内容が、情的存在であることを理由に、必然的に喜びを追い求める性質であるために、万民が喜びの先にある幸福を人生の目的とするという結論に至ることが出来ます。つまり、人が持つ心の三機能が幸福を求める理由となっているのです。
(二)最高の喜びを得るために目標とするものは?
次に、先のことから、考えて行くと、最高に喜びのある幸福を得るためには、最も人が求めて喜びを感じる物に目標を求めることが必要となるという結論が出ます。なぜなら喜びはまた、欲望が実現し満たされる時に得られるからです。満たす欲望の対象がかならず必要なのです。
そこで人は様々なものに欲望の対象を置いて喜びを得ようと追い求めますが、その対象の中で人が一番得る中で喜びを見たすものは一体なんでしょうか。?
そ の中には目標とする対象が、衣食住であったり、地位名誉であったり、お金であったりと人、様々と思われがちですが、はたしてどれが一番全ての人においてそ れを満たすことで喜びを与えてくれるNO1なのでしょうか? 人それぞれなのでしょうか?共通するものがあるのでしょうか?
答えは、あるヒントで結論が出るとおもいます。そのヒントが、
「もしあなたが、余命三日と宣告された時に、あなたは何を最後の行動で、最高の喜びを得たいと行動されますか?」・・・・・・・
そのときに、お金が満足させられるでしょうか?お金を生涯でたくさん得たので人生の最後に衣食住のあらゆる物を買いあさって満足できるでしょうか?・・・・「NO」です。
さすがに死に目の人に於いては何の喜びも得られません。
次に、知識で満足できるでしょうか?好きな本の読書、映画鑑賞、その他の遊びごと賭け事など?・・・これももうひとつでしょうね。
では、地位名誉で自分の人生を振り返り、満足できますか?「多少はあるかもしれません」・・・
ですが今述べた以上の喜びが他にあるでしょうか?
答えは「あります」
その回答が死に際のときに人が我知らず一様にしたい事。・・・・
結論が、愛と情がもっとも行く、近い関係の対象の友人知人や身近な家族に会うことです。会って何を求めるかと言うと、愛情です。愛する人と最後の交流をしたがるのです。理由は自ずと分かるように、最も喜びが理屈なく得られて大きいからです。
普段、人はこの事を忘れて生きている人が多いのではないでしょうか。よろこびが一番大きく、しかも死に際に至る場でも喜びがもっとも沸くのが愛という言葉です。
以上の内容から、喜びはいかに周りの人との人間関係で、深い愛情を結んで生きるかです。そして、人生いかに多くの人とどれだけ深い愛情で結ばれて、そのような対象の人と絆を深めるか、数的にもどれだけ多く持てるかで喜びが決まると思いませんか。
そ うです、幸福な人生はこの愛に生きることで大きな喜びを得る事ができ、満足ある人生を生きることが出来るのです。幸福を求めるならこの愛ある人生を生きる 必要があります。そして、この情の深い関係と絆は、相手に投入する愛と情の質と量によって情が移り、愛らしく思えるようになり慕わしくなっていくのです。 それが深まった証が「涙」ではないでしょうか。会うだけで感動の思いと大粒の涙が出る光景は本当に美しいものです。
次回の「愛ある人となる生き方」の人生観につづきます。
サンクチュアリ鑑定士 承世